光の雨

富士のご来光を待つ間
睡魔と闘いながら、ご来光を見た時に僕は何を思うんだろうと考えていた。

あの人のこと?
あの人と一緒に見たかったなーとかそんな感じで?
それとも死んだあいつのこと?
死んでんじゃねーよ。って?

それともまた別のこと?

けれど実際に光に包まれている最中は
待っている間の眠気もどこかに吹き飛び

ただ、ただ、その美しさに見入っていた。

何も考えなかった。

自分の小さな考えなんかよりもはるかに大きなものに包まれていた。
そんな存在があることを知った。

下山中にふと君にそのことを伝えたくなった。
だから体調はイマイチだったけれど、今日君の墓参りにいけてよかったと思う。